お電話でのご相談

0120-636-613
平日9:00~18:00(定休日:土日祝)

気になること、お困りごとは何ですか?

企業に求められるコンプライアンスとは?遵守するには顧問弁護士の活用がお勧め!

  • 顧問弁護士

公開日:

一般的に、「コンプライアンス」というと、大企業が守るべきものというイメージがあるかも知れません。しかし、近年では諸外国も日本においても、中小企業もコンプライアンスを遵守すべきであるという考えが支配的となってきています。

企業がコンプライアンス違反をすると、さまざまな不利益が及ぶ可能性があるため、注意が必要です。

今回は、昨今の企業に求められるコンプライアンスと、顧問弁護士を活用する方法について、中小企業の法務に積極的に取り組んでいる弁護士法人YMPの弁護士がご説明します。

コンプライアンスとは

コンプライアンスの意味

企業に求められるコンプライアンスとは、どのようなことなのでしょうか?

もともとの言葉の意味としては「法令遵守」です。つまり、法律や条令などの法令によって定められた規則をきちんと守り、法律に従って企業を運営することです。ただ、近年「企業コンプライアンス」というと、それ以上の意味を持っています。単に法令を遵守するのみならず、企業が、社会から求められる役割を演じているか、「社会的責任」を全うしているか、という視点からコンプライアンス遵守を判断されます。

つまり、合法的に法律を守って活動するだけではなく、「相当な方法で」企業運営することが求められているのです。たとえば、公益活動や慈善事業に関与したり、環境保全に貢献する商品を開発したり、障害者雇用を増やしたり女性の管理職を増やしたりして、社会が抱える問題の解決につなげることなどです。

また、企業の「内部統制」も重要視されます。内部統制とは、企業が健全に自立運営できるための制度です。たとえば株式会社などの場合、取締役会などの会社組織を構築する方法は法律で定まっていますが、それ以上に、企業が内部で不正が起こりにくいような体制を整えるべきことまでは、法律で定まっていません。企業内の不正が起こりやすい部門に適切な監視が行われているか、実際に企業内で不正が起こっているときに従業員が適切に告発するための制度が整っているか、そうした制度が社内に周知されているかなどが問題となります。

コンプライアンスの重要性

コンプライアンスについては、「どこまで構築するのが正解」というはっきりとした基準はありません。法令さえ遵守していれば、それ以上の体制を構築しなくても処罰されることはないので、各企業の裁量に任されています。ただ、社会が企業に期待している内容を実現していかなければ、これからの社会で企業が生き残っていくことが難しくなる可能性があり、コンプライアンスは重要です。

コンプライアンスを守らなかったことによるトラブル事例

実際にコンプライアンス違反をすると、企業にどのような不利益やトラブルが起こるのか、具体的に見ていきましょう。

情報に関する不正

現代は高度な情報化社会ですから、情報管理は非常に重要です。企業の場合、膨大な量の個人情報を預かりますし、取引先や顧客の秘密を入手することもあるでしょうし、当然自社の企業秘密もあるはずです。

コンプライアンスが守られていない場合、こうした企業の重要情報が漏えいしてしまうリスクが高まります。情報漏えいすると、社会や取引先などからの信用が一気に失われてその後の事業運営に困難を来す可能性があります。企業が安全に営業をするため、情報管理を徹底する体制を構築すべきです。

脱税や不正会計

企業の経理面での不正もよく問題となります。たとえば申告漏れや所得隠しなどの脱税行為や不正会計などが発覚すると、追徴課税されて莫大な税金がかかってしまうこともありますし、罰則が適用される可能性もあります。

企業ぐるみではなく1人の経理担当者の判断で不正会計が行われることも考えられますが、それでも企業がすべての責任を免れるわけではありませんし、社会からの信用は失うことになってしまいます。そこで、不正会計が行われないための「仕組み」を構築しておくことが重要となります。

商品偽装、商標法違反、特許権侵害

企業活動を行うとき、他社の商標権や特許権を侵害してしまうケースもあります。商標権や特許権は登録制となっており強い保護が及ぶため、故意がなくとも違法行為となり、損害賠償請求や処罰の対象となってしまいます。

また、目の前の売り上げを上げるために商品偽装してしまうこともあるかもしれません。そのようなことが発覚すると、社会からの信用が失われて回復不可能な損害が発生し、会社が倒産に追い込まれることもあり得ます。

そこで、こうした知的財産の意味と重要性について従業員に徹底することや、売り上げを上げるためであっても偽装などを行わないこと、無理なノルマをかけ過ぎないことなどが必要となってきます。

労働問題

従業員との間でもコンプライアンスが問題になりやすいです。たとえば、社内でサービス残業が常態化していたり、セクハラやパワハラなどの各種ハラスメントが横行していたり、不当解雇がまかり通っているような内情であれば、企業の内部体制に大きな問題があると言えます。

いずれは従業員からさまざまな形で訴えられて、多額の未払金や損害賠償金を支払うこととなり、運営が厳しくなる可能性がありますし、社会内での信用も失います。「ブラック」であることが有名になると、この少子化社会の中、優秀な人材を確保することがさらに難しくなるでしょう。

労働環境は、企業が健全に活動するための基礎となるものですから、特に慎重に体制を構築することが大切です。

従業員、役員の私的な問題行動

従業員や役員の私生活における行動も、企業のコンプライアンスに直結することがあります。たとえば、飲酒運転や強制わいせつ、薬物中毒などで従業員が逮捕されて、勤務先や役員を務める企業名が大きく報道されてしまったら、会社のイメージが大きく低下することは明らかです。「私生活上の行動だから会社は関与しない」では済まされない時代になってきています。

顧問弁護士がコンプライアンス構築にサポートできること

顧問弁護士がいれば、以下のような形でコンプライアンスの構築をサポートできます。

適切なアドバイス

まずは、対象企業において不足する部分を解析し、改善点を洗い出してアドバイスを行います。これにより、コンプライアンス体制の構築の方向性を見いだすことができます。

必要な規則、マニュアルの整備

次に、具体的な制度構築の作業をサポートします。たとえば、就業規則を作成したり、情報管理のマニュアルを作成したり、社内で守るべき各種のルール作りをしたりすることができます。弁護士が従業員向けの研修を行い、従業員に新制度を周知させることなども可能です。

社外役員に就任する

顧問弁護士は、企業の「社外役員」に就任することも可能です。近年では、企業の内部統制力を強化するため、社外取締役や社外監査役を入れて、企業の自律的な運営力を高めることが求められています。顧問弁護士が社外役員に入っていると、その分内部統制力が強化されますし、社会による信頼も篤くなり、監査の際の評価も高まります。

内部通報の窓口となる

コンプライアンス体制を構築するためには、内部告発の道を整えることも重要です。ただ、具体的にどのような方法をとれば従業員が気軽に内部通報できて、なおかつ不利益を受けないようにできるのか、考えると難しい問題となります。

弁護士が専用窓口となれば、会社から独立した立場で通報を受けられるので従業員も利用しやすいですし、弁護士は秘密を守るので、通報した従業員が不利益を受けることもありません。

また、通報内容の取捨選択も適切に行うことができますし、実際に問題が発覚した場合の対応方法を弁護士がアドバイスすることも可能です。

コンプライアンス体制構築のため、弁護士までご相談ください!

以上のように、中小企業にとってもコンプライアンス体制の構築は非常に重要です。自社のみで対応しようとするとハードルが高く感じますが、弁護士がサポートすると、意外とスムーズに構築できるものです。

コンプライアンス体制の構築に関心がある企業様や顧問弁護士をお探しの企業様は、是非とも一度、弁護士法人YMPまでお問い合わせ下さい。